大学入試で小論文が受験科目に含まれている場合、きちんと準備をしていけば、他の教科に比べて小論文は非常に大きな得点源となりえます。
普段から受験生たちを見ていると、皆さん英語や数学など学科の勉強は一生懸命やるのですが、小論文に関しては「作文と一緒だろう」とか、「ちょっとした文章ぐらいその場で書ける」などと考え、ほとんど準備をしない人がけっこういるのです。
難関校になればなるほど、英語や社会などの学科に関しては、皆さんしっかりと準備をしてきている分、あまり大きな点差はつきにくいでしょう。
それに比べて小論文は、きちんと準備をしてきた人と、全く何の準備もせずにぶっつけ本番で試験に臨む人とで、大きな点差がつきます。
ネット上ではよく、一部の学生などが「小論文なんて合否に関係ない。やっても意味ない」というような発言をしていますね。
これを真に受けて、ほんとに準備をしない受験生がけっこういるのです。
でも、そういった発言の根拠といえば、結局のところ「自分はやらなくても受かったから」ということに尽きるのです。
合否に関係ないのであれば、なぜ、これまで何十年間も慶應大学は小論文を入試科目にしているのか?
しかも、文系の全学部で?
はたしてそんな無駄なことをするでしょうか?
「合否に関係ない」という一学生の発言と、毎年毎年、入試科目に小論文を課している大学側の意図と、はたしてどちらを信用するべきか?
ちょっと考えれば答えは明らかですよね。
この程度の判断力がないようでは、一流大学には到底合格できません。
何の準備もしないで受験する愚かな人たちが一定数いるおかげで、少し準備をすればかなり点差をつけることができる、得点源とすることができるのが小論文です。
ですから、受検科目に小論文が含まれている大学を受ける方は、学科の勉強だけでなく小論文もきちんと準備をしてください。
受験においては、大学側の意図を想像することが大切です。
なぜそのような問題を出すのか?
入試科目や科目ごとの配点比率が、なぜそのようになっているのか?
大学がどのような学生をとりたがっているのかは、すべてこういった点に表れているのです。
受験生の皆さんとせいぜい2,3歳しか違わない先輩の意見を鵜呑みにするのは危険です。