早稲田大学スポーツ科学部スポーツ自己推薦入学試験(総合型選抜Ⅲ群)
概要(日程は2023年)
募集人員:60名
※ あらゆるスポーツ種目で、高等学校または中等教育学校・高等専門学校等(3 年まで)の 在学時に全国大会出場等の優秀な競技成績(高校日本代表および同候補を含む)を有す る者
一次試験:書類選考
書類提出:9月15日~28日
一次合格発表:10月25日
二次試験:小論文と面接
試験日:11月4日
最終合格発表:11月10日
対策
1.スケジュール
主な出願書類は「スポーツ競技歴調査書」、「競技活動及び学業に関する調査書(A4・3枚)」です。提出は9月ですので、夏休みから始めれば間に合います。後者の書類はそれなりにボリュームがありますが、特別な準備が必要なものではないため、さほど時間はかかりません。
二次試験は小論文と面接です。小論文はかなり傾向がはっきりしているため、この学部のみを受験する場合は、それに絞った対策をしていけばよいでしょう。半年程度あれば十分ですので、GW頃から始めれば間に合います。また、面接は提出書類の内容を中心に聞かれますので、書類の原稿がある程度できてから始めればよいと思います。ただし、一次の合格発表を待っていては間に合いませんので、遅くとも9月中には面接対策を始めるべきです。
2.書類準備
受験生本人が作成するものとしては「スポーツ競技歴調査書」、「競技活動及び学業に関する調査書(A4・3枚)」が主なものとなります。
「スポーツ競技歴調査書」はこれまでの活動実績に基づいて、成績や記録等を書いていけばよいでしょう。
「競技活動及び学業に関する調査書(A4・3枚)」は以下の三項目に関して、それぞれA4の用紙1枚に記述するものです。
1.自身の競技力について、同じ種目に取り組む高校生全体の中でどのような位置づけにあると考えるかおよびその理由に ついて記入してください。
2.高校入学後の、競技活動に関するこれまでの目標およびそれに向けた努力のプロセスについて記入してください。
3.現在の学業への取り組みおよび早稲田大学スポーツ科学部入学後の学習計画について記入してください。
スポーツにおけるこれまでの活動実績や今後の抱負と、大学進学後の学習とを関連付けて書くことが大事です。また、スポーツと学業をどのように両立してきたか、またそれを今後も続けていくことができるのか等に関しても触れるとよいでしょう。これらの点に留意しながら、すべての書類が全体として一貫したストーリーになるようにまとめることが重要です。
3.小論文
早稲田大学スポーツ科学部の小論文は、一般入試、推薦入試とも傾向がはっきりしています。例年、スポーツに関するものが出されます。スポーツの意義や効用、スポーツビジネス、スポーツイベントなど、例年、スポーツに関する内容が出題されます。また、遊びや娯楽、退屈など、スポーツそのものからは外れますが、スポーツと関連のあるテーマが出題されることもあります。過去問は公開されていますので、まずはそれらから始めるのがよいでしょう。また、人間にとってスポーツとは何か、遊びとは何かといったテーマに関する哲学的・思想的な考察について学び、自分なりの意見を持っておくことも重要です。ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」、カイヨワ「遊びと人間」(ともに講談社学術文庫)の二冊は、読んでおくとたいへん役立ちます。それ以外にもオリンピックやワールドカップなどスポーツイベントの意義や歴史、スポーツビジネス、スポーツと政治といったテーマに関する書籍を読み、知識をストックすると同時に、自身の意見を持っておくとよいでしょう。
4.面接対策
面接は主に提出書類の内容に関して聞かれますので、提出した書類をもとに聞かれそうな質問項目を書き出し、それらに対する返答を準備しておけばよいでしょう。その際、実際の面接を想定し、必ず声に出して練習することをお奨めします。
5.倍率(2023年度)
志願者244名(男子127、女子117)→合格者78名(男子40、女子38)
倍率3.1倍
一般的な推薦入試にみられる男女格差はありません。出願要件を満たしていれば、書類や小論文・面接の準備しだいで十分にチャンスはありますので、ぜひチャレンジすることをおすすめします。