2018年10月23日火曜日

小論文の書き方⑥:結論

結論でもう一度主張を繰り返す

テーマ、主張、論拠と書いてきたら、最後は結論です。

結論は冒頭で述べた主張を、表現を変えてもう一度繰り返すだけでよいでしょう。

簡潔で短いもので構いません。

むしろここでまた頑張って、長々とした結論を書こうとすると、これまで書いてきたことと齟齬が生じたり、最初の主張と必ずしも合致しないような余計なことまで書いてしまうことになる。

そうすると読み手は、「最初と最後で言ってることが違うじゃん。いったいどちらの意見なんだ?」ということになり、評価は低くならざるを得ない。

だから、なるべく簡潔に書いたほうがいいんですよ、結論は。

で、内容は冒頭の主張と同じでなくてはならない。


こんなこと当たり前なんですけど、主張と結論が異なる論文を書く人がわりといるんですよ。

また今度、時間配分の話のところであらためて書きますけど、最初にストーリーを考えずに、とりあえず思いついたことから書きだす人が多いので、書いているうちにだんだん考えが変わってくるんですね。

で、書きあげたものを読むと、最初と最後で言ってることが違う。

何が言いたいのかよくわからない論文になってしまうんです。



こうならないためにも、最初の主張と同じことを最後にもう一度繰り返しておかなくてはならない。

ただし、全く同じ文を二度書けばよいということではないですよ。

表現は多少変えなくてはならない。

表現は違うけれど、言ってることは同じ。

これが主張と結論の関係。

例えば、最初の主張で「経済発展をある程度抑制することとなっても、地球環境の保護を最優先とすべきだ。」と書いたとする。

その場合、結論は「経済がいくら発展して、物質的豊かさや利便性が増したとしても、環境が汚染されて我々がもはや快適に住めなくなってしまっては元も子もないであろう。」みたいな感じでいいでしょう。

どうですか。

主張と結論が、表現は違うけれども同じ意味になっているでしょう。

このように、冒頭で主張したことを最後にもう一度繰り返しておけば、あなたの言いたいことが読み手にはっきりとわかる。

これで論文が「締まる」のです。