2023年12月13日水曜日

上智大学公募推薦

 上智大学推薦入学試験(公募制)


概要(日程は2023年)

書類提出:11月1日~7日

試験:11月25日

合格発表:12月7日

 

対策

 

1.スケジュール

 主な出願書類は自己推薦書(A4・1枚)とレポートです。史学科、フランス文学科、経済学科など、レポートが不要な学科では、課題図書が指定されます。レポートの字数は学科により異なりますが、1200字~4000字程度とかなりボリュームがあります。また、事前準備が必要なものも多く、特に文学部や外国語学部、理工学部のレポートは時間と手間がかかるものと思います。11月の初旬に提出するためには、遅くとも夏休みに入る頃から準備を始める必要があります。

 試験はほとんどの学科が小論文と面接ですが、英文科やフランス文学科、英語学科などでは語学試験と面接です。また、理工学部では数学や物理、化学の知識が必要です。小論文の準備は半年~一年程度は必要ですので、遅くとも春休みごろには始めることをお奨めします。また、面接は提出書類に即して聞かれますので、レポートや自己推薦書の原稿がある程度できてから始めるとよいでしょう。

 

2.書類準備

 受験生本人が作成するものとしては自己推薦書(A4・1枚)とレポートです。史学科、フランス文学科、経済学科などではレポートが不要ですが、代わりに課題図書が課されます。

 自己推薦書はA4・1枚ですので、さほど準備に時間はかかりません。「「志望動機」「学力」「学業成績以外の卓越した能力」「課外活動・社会活動の実績」「特技」等を記述し、自己を推薦する 内容であるもの。」との指示書きがありますので、これに即して書けばよいでしょう。

 レポートが必要な学科の場合、このレポートの内容・水準が合否においてかなり大きなウェートを占めるものとなりますので、しっかりとした準備が必要です。面接でもこのレポートの内容についてかなり突っ込んだ質問がなされますので、いい加減なものを提出してしまうと合格は難しいでしょう。レポートは単なる作文ではありません。まずは必要な資料を収集し、それらをしっかりと読み込み、吸収したうえで、自身の見解を論理的に書いていく必要があります。各学科の課題内容にもよりますが、合格ラインに達する水準のものを書くためには、3か月~半年程度かけて準備をする必要があります。


3.学科ごとの個別テスト

 ほとんどの学科では小論文ですが、文学部英文科、文学部フランス文学科、外国語学部英語学科などでは語学力を問う問題、理工学部では数学や物理、化学の学力を問う問題となります。

 小論文のテーマは各学科で学ぶ内容に関するものとなりますので、例えば法学部を受験する場合は法哲学や法思想について、文学部史学科でしたら歴史について、ある程度の読書量と知識が必要です。半年~一年程度かけて、なるべく多くの文章を読み、なるべく多くの論文を書き、しっかりと準備をしておくことが合格につながります。

 

4.面接対策

 上智大学の面接はとにかく厳しいことで有名です。公募推薦に限らず、カトリック推薦や帰国生入試など、どの入試にも共通した傾向のようです。どのようなことを言われても、動揺したり興奮したりせず、冷静に対処する必要があります。

 主に提出書類(自己推薦書、レポート)の内容について聞かれますので、どのような質問がなされるかを想定し、それに対する返答を準備しておくことです。また、必ず声に出して話す練習をすることをお奨めします。


5.倍率

 学科によりまちまちですが、総合人間科学部教育学科、社会学科、心理学科、文学部新聞学科などは例年、倍率が高め(4~6倍程度)です。一方、文学部や外国語学部では一部の学科を除き倍率が低く、一倍台の学科も多いですが、それらの学科ではレポート課題が難しいため、決してイージーな試験ではありません。倍率は低くとも、志願者のレベルは高く、しっかりとした準備が必要です。ただし、試験日程が遅いことから、上智大学の偏差値の割には、公募推薦は入りやすいと言えます。例年、当方で受験生を指導しているなかでも、そのように感じています。