2018年6月29日金曜日

AO入試・推薦入試の志望理由書の書き方②

前回の①で、AO入試・推薦入試の志望理由書では大まかに書くべきことが三つあるといいましたね。

1.将来やりたいこと

2.そのために学ぶべき知識、技術、経験、資格など

3.それを学ぶために○○大学が最適である理由

①ではAO入試・推薦入試の志望理由書において、何をどのように書くべきか、簡単に書きましたが、今回はダメな例について、いくつか具体的に書いていきたいと思います。


まずよくあるのが、3の志望理由しか書いてないもの。

たしかに「志望理由書」ですから、志望理由を書けばいいんですけど…

でも、それだけ書いてもダメなんですよ。

受験する○○大学の理念や特徴、システムなどを箇条書きにして、「・・・が大変すばらしい」とか、「・・・でぜひ学んでみたい」とか、そんなことばっかり書いてる人がいるんですね。

そもそもなぜその学部で学びたいのか、何を学びたいのか、何のためにそれを学ぶ必要があるのか。

これを書かなくてはいけないんです、AO入試・推薦入試の志望理由書は。


ただ単に○○大学のいいところを列挙して、「素晴らしい、だから自分も学びたい…」
こんな褒め殺しみたいな書き方ではだめなんですよ。

やはり、3を書くためには1と2をしっかりと書かなくてはいけない。


逆に、3が書いていないものもよくあります。

1と2のみ、自分がやりたいことや自己アピールはこれでもかというほど書いてるんだけど、じゃあ、あなたはなぜうちの大学を選んだの?うちの大学で学びたいことは?

これが全然書けてない。

「志望理由書」のはずなのに「自己推薦書」になっている。

こういった書類だと、「ああ、この人はうちの大学が第一志望じゃないのね」という印象になってしまう。


次によくあるのが、あいまいなもの、具体的でないもの、リアリティのないもの。

例えば1に関して言うと、将来やりたいことが一応は書いてあるけど、漠然としていて、絞り切れていない。

「将来は一流企業に入って、グローバルに活躍したい」とか、「日本にとどまらず、世界の人々と交流したい」とか。

こういうこと書く人がすごく多いんですよ。

やたらと「グローバル」だの「海外」だの「世界」だの、そんなことばっかり言ってるんだけど、じゃあ具体的にどういう国で何がしたいの?

どんな活躍がしたいの?

聞いても、具体的な答えが返ってこない。


とにかく日本以外の国で働いたり、外国人と仕事をすればなんでもいいの?

そもそもなんでそんなに日本以外の国や人と関わりたいの?

いくら聞いても、「グローバル」とか「異文化」とか、そういった単語しか出てこない。

何をしたいのか、なぜやりたいのか、ちっとも明確に答えられない。


別に海外で働くことが悪いわけではないし、異文化交流も大いに結構ですよ。

私自身、自分の子供たちにはぜひ、将来は日本を出て海外で働き、暮らしてほしいと思ってるぐらいですから。


でも、具体的に何をしたいのか、なぜそれをしたいのか、明確でないとダメなんですよ、AO入試・推薦入試の志望理由書は。

明確でない、具体的でないということは、それについて自分できちんと考えていない、それほど真剣に、切実に考えていないととられるんだよね。

ひょっとしたら誰かに言われて書いたんじゃないか、親とか先生とか。

あるいは、大学のパンフレットなりホームページなりに、「グローバルな人材」とか「多様な価値観」とか書いてあるから、それに合わせて書いただけなんじゃないかと、よく考えもせずに。

このような印象を持たれますよ。

やはり、AO入試・推薦入試の志望理由書では、具体的かつ明確に書くこと、読み手にあなたの真剣さが伝わるような、リアリティのある書き方を心がける必要があります。


他には1,2,3のそれぞれが互いにあまり関連性がないもの、関連性はあるけどそれが弱いもの、これもよくない。

本人の頭の中ではつながってるんだけど、他人が読むとなぜそれらがつながるのか、どうつながるのか、よくわからないもの。

支離滅裂な、あるいはつながらないものを無理やりつなげたような印象を受ける。

こういうのも、AO入試・推薦入試の志望理由書としてはよくないよね。


他にもまだまだたくさんあります、これは論外でしょっていうのが。

大学に入ったらこんなサークル活動がしたいとか、あんなバイトがしたいとか、多くの友人を作りたいとか、勉学以外のことばっかり書いてて、肝心の学問、勉強のことについてはほとんど触れられていないものとか。お前はいったい何しに大学に来んねん?

大学に入ってから四年間かけてやりたいことを見つけたいですとか。じゃあ、とりあえず勉強頑張って一般入試受けろや

自分や家族の個人的なエピソードばっかりひたすら書いている、暗くて重い内容のものとか。(こんなん入試の書類に書くなや

読んでるほうも気が滅入ってくるようなの、書く人が時々いるんですよ。

なんでこれをわざわざAO入試・推薦入試の志望理由書に書くのか、よくわからないということがあります。


そういうのをきちんと添削して、合格する志望理由書を書き上げるサポートを渕上塾ではしていますので、AO入試・推薦入試を受験する皆さんはいますぐ、渕上塾にお問い合わせください

AO入試・推薦入試における正しい志望理由書の書き方を教えます。


AO入試・推薦入試の志望理由書の書き方①

「AO入試・推薦入試の志望理由書って、何を書けばいいんですか?」

「志望理由書の書き方を教えてください。」

AO入試・推薦入試を受ける受験生の多くが最初に聞いてくるのが、だいたいこれ。


志望理由書の書き方、書くべきこと、大きくは三点あります。

1.将来(大学卒業後)、何をしたいか:職業、人生における目標、ライフワークなど

2.1で述べたことを実現するために、大学ではどのようなことを学ぶ必要があるのか:知識、技術、資格、経験など

3.2で述べたことを学ぶために、なぜ○○大学が最適であると考えるのか

この三点をそれぞれきちんと書くこと、かつ、それらを互いにリンクさせて整合性を持たせて書くことが、AO入試や推薦入試の志望理由書では重要です。


順番に見ていきましょう。

まず1ですが、大学卒業後の目標を明確に、具体的に書くことです。

ほとんどの人にとってはそれは仕事、職業になると思います。

もちろん、必ずしも職業でなくてもいいですよ。

例えばNGO団体で働きたいとか、自ら立ち上げたいとかでもいいし。

しかしまあ、プロの旅人になりたいとか、youtuberになって世界をあっと言わせたいとか、そういう地に足がついてないようなものはなるべく避けたほうがいいよ、AO入試や推薦入試の志望理由書では


だからやはり、ほとんどの人は仕事、職業を書いたほうが無難だと思います。

で、それもただ単に会社員とか公務員とか、漠然とした書き方ではだめで、なるべく具体的に答えたほうがいい。

会社員だったら、業種と職種ぐらいまでは絞り込んでおいたほうがいいし、公務員であれば国家公務員なのか地方公務員なのか、あるいは学校の教師なのか。

国家公務員であれば具体的にどんな省庁でどんな仕事がしたいのか、具体的であればあるほどリアリティがあっていいんですよ。

そのような仕事をしたいと思うきっかけとなったエピソード、なぜその仕事をしたいのか、その仕事を通じて何を成し遂げたいのかなど、あなたの熱意や本気度が伝わるよう心がけるとよいでしょう。

面接でも同じことを聞かれますので、しっかりと考えて準備しておくことです。


次に2番、その仕事に就くためにはどのような知識や技術、経験や資格が必要なのか。

例えば医者や薬剤師、教師、研究者など、かなり専門的な職業だと書きやすいよね。

国家資格や専門分野における知識や技術が必要なものはそのまま素直に書けばいいんです。


問題なのは会社員とか公務員とか、わりと間口の広いもの。

例えば銀行員って、みんながみんな経済学部や商学部を出てるかっていうと、そんなことはない。

法学部や国際○○学部、情報△△学部とか、出てる人もいるだろうし、理工学部など理系出身者も多いよね。

でもいいんですよ。

例えば銀行員になりたいから経済や金融の勉強をしたいとか、金融システムの開発や運用に興味があるから情報工学やAIを学びたいといった書き方で。


AO入試や推薦入試の志望理由書では、とにかく、あなたの頭の中で1と2がしっかりリンクしていることが重要。

もちろんそれは、ある程度現実的妥当性がないといけないんだけど、重要なのはあなた自身がしっかりと考えているという印象を与えること、それが読み手に伝わるような書き方をすることです。

これが一番重要なことなんです、AO入試や推薦入試の志望理由書では。


で、最後に3。

2で述べた知識や技術、資格、経験を身につけるために、なぜ、あなたの志望する○○大学で学ぶことがベストの選択であるといえるのか。

これを、あなたが受験する○○大学のカリキュラムの特徴や理念、施設、環境、校風などを挙げ、それらとリンクさせて書いていく。

あんまりたくさん箇条書き的に書くよりも、3つか4つぐらいに絞って書いたほうがいい。


以上のような書き方で書くと、いちおう形にはなりますよ、AO入試や推薦入試の志望理由書として


あとはそれぞれの項目がどれくらいしっかりと考え、練られたものであるか、どれほどリアリティがあるか、またそれぞれがいかにきちんと関連付けられているか。

メリハリをつけ、読んだ人の印象に残るインパクトのある書き方を心がける。

このあたりで評価に差が出ます。

だからとにかく、あなた自身がしっかりと考え、必要なことは調べ、一つのストーリーにまとめ上げるということが重要なんですよ、AO入試や推薦入試

②ではダメな例について書いていきます。